金沢・富山へ調査出張その1


2月14~15日にかけて会派有志で金沢、富山へと調査活動へ出掛けてきました。

1日目は6時台に奈良市を出発し金沢駅へ。
社会福祉法人 佛子園が経営するシェア金沢(金沢市)、西圓寺(小松市)へ。

当日頂いた佛子園に関する「ソーシャルイノベーション」にその詳細が記載をされています。
シェア金沢はもともと国立病院機構があった場所を買い取ったとのことですが、地域には小学校のほか刑務所、金沢大学、そして閑静な住宅街が立地する街。

サービス付き高齢者向け住宅や福祉・児童入居施設、学生住宅、さらには自然学校など、これらは単体での施設が敷居を別々に立地しているイメージを想像しますが、シェア金沢はこれらが混在し、経営者の雄谷氏が語るように「ごちゃまぜ」を思想としたお隣との敷居もない住宅街を形成しています。

しかし、こうした多世代による共生のコミュニティはご高齢の方にとっては地域の子供たちと触れ合う機会が増え、健康増進にも役立っており、人と人とのつながりから生まれる相互支援が功を奏しているようです。

午後から訪問した小松市の西圓寺では、廃寺となった寺を買い取り、地域の再生のために寺の清掃活動からスタートしたのが始まりとのこと。寺の利用目的として目指していた障がい者の就労支援施設としての当初の役割だけはなく、地域住民との触れ合いの中で温泉掘削がアイデアとして挙がり、寺の再建とともに地域の住民の憩いの場ともなったようです。

興味深かったのは、シェア金沢、西圓寺ともに温泉入浴の折には事前に利用者の札が掲げられており、これを裏返すことで入浴かどうかが判る仕組みになっているようです。利用者が頻繁に利用されているのか、そうでないのか、このこと一つが例えば見守りの機能を果たしている等の気づきもあるようです。

障がいがある方もそうでない方も分け隔てなく暮らしている社会、なかなか簡単に実現できる仕組みではないと考えますが、これが「ごちゃまぜ」の思想によって実現できていることがこの佛子園の取組の見習う場面だと感じさせられました。

参考:

シェア金沢 http://share-kanazawa.com/index.html

西圓寺 http://www.bussien.com/saienji/hub.html

2日目の富山の調査へ続きます。

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