金沢・富山へ調査出張その2


前回の金沢報告に引き続き、翌日の富山市議会への訪問の報告です。
目的は公共交通を軸としたコンパクトシティのモデル自治体として富山市が注目されているため、取り組み状況を伺いに活力都市創造部の担当の方より話を伺いました。

歴史的に富山市内においては富山地方鉄道が稼働しており、この路線を活用して駅周辺で環状線化するなどLRT(ライトレールトランジット)を実施されています。昨年スイスを訪れましたが、チューリヒでは縦横無尽とっても良いほど複数の路面電車のトラム(市電)が街中を走っていました。

チューリヒで走るトラム

富山市のコンパクトシティ構想では、市町村合併等の影響により、都市機能を居住地と路線をつなぐお団子構造により人口誘導を行っているようです。富山市ではLRT以外にも地域自主運行バスやコミュニティバスなども運行され、これらの人口誘導の補助機能としての役割を果たしています。効果として乗降者数の増加のほか、高齢の方々の外出機会が増えたなどの健康増進の効果、等の報告もあるようです。

富山市内のLRTと路面駅

奈良市内においてもかつては路面電車が稼働していた時期がありました。また議会においても平成12年頃にLRT導入をめぐる議論があったとも伺っています。富山市のような路線整備がかねてよりされていた経緯があるため一概に当てはめをすることは難しいかと思いますが、本市においても例えばリニア中央新幹線の中間駅(奈良市付近)誘致に伴う周辺整備や、県知事が提唱している近鉄奈良線の南方移設に関連して大宮通り等で環境政策の一環としてLRTを新設するなど、将来的に目的・効果を明らかにして政策を進める余地はあるのではないかと思いました。

いずれにしても本市の厳しい財政状況からの再建が最優先です。3月定例会の議員予算説明(内示会)が本日開会され、来週から定例会開会となりますので約一か月間、しっかり新年度予算審議に当たって参ります!

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